極限的励起状態 第11回研究会 ★ 講演奨励賞

2023年6月16日(金)に、応用物理学会 極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ 第11回研究会 兼 第27回次世代先端光科学研究会がオンライン開催されました。

伊藤研究室からは、出口、橋本が参加して、研究成果をオンラインでポスター発表しました。研究発表を評価して頂き、出口が講演奨励賞を受賞することができました。研究内容と受賞者の写真を添えた学府や学部のリリースは、次の通りです:出口

発表題目は「CVD法によるCe3+添加GAPおよびGAG厚膜蛍光体の合成とシンチレーション特性評価」です。希土類アルミニウムのペロブスカイト相やガーネット相は、優れた放射線阻止能と発光収率を有するシンチレータ結晶として期待されます。しかし、ガドリニウム系のペロブスカイト相 (GAP) やガーネット相 (GAG) に関しては、従来の融液成長法では、優れた結晶育成が困難であり、そのシンチレーション特性は明らかになっていませんでした。出口さんの優れた研究成果およびプレゼンテーション能力が高く評価され、今回の受賞となりました。

セラ協 2023年年会

日本セラミックス協会 2023年年会が、2023年3月8日(水)〜10日(金)、神奈川大学みなとみらいキャンパスにて開催されました。伊藤研からは、松本、出口、中山、藤村、伏屋が参加して、「エンジニアリングセラミックス」および「ガラス・フォトニクス材料」セッションにて研究発表しました。

松本昭源 博士論文公聴会 (1/19 1630)

博士課程後期3年生の松本昭源の公聴会を、下記の日程で開催いたします。

題目:高速化学気相析出法による Al2O3-Lu2O3系複合材料の合成に関する研究 (Preparation of Al2O3-Lu2O3 Composite Materials by High-Speed Chemical Vapor Deposition Method)

日 時・場 所:2023年1月19日(木) 16:30~18:00 環境情報1号棟314室

発 表 者:松本 昭源

問い合わせ先:伊藤 暁彦 (ito-akihiko-xr _at_ ynu.ac.jp)

X線撮像向けLuAG厚膜シンチレータの迅速製造技術 :: High-throughput production of LuAG-based thick film scintillators (Sci. Rep., 2022)

srep-luag

松本昭源君 (D3) の研究成果が、Nature portfolio が出版する Scientific Reports 誌に受理されました。論文題目は「High-throughput production of LuAG‑based highly luminescent thick flm scintillators for radiation detection and imaging」です。本研究は、Open Access 論文として、2022年11月11日にオンライン公開されました。

詳細は、プレスリリースをご覧ください。

メディア掲載
電波新聞 | OPTRONICS ONLINE | 日経XTECH | 日本の研究.com

尚、本研究成果の一部は、日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 (21J11881)、JST-SCORE IdP-GAPファンド (JPMJST2078)、NEDO官民による若手研究者発掘支援事業、日本学術振興会科学研究費補助金 (JP17H03426, JP20H02477, JP20H05186, 21H01825, 21H05199)、横浜工業会学術研究推進援助、環境情報研究院共同研究推進プロジェクトの支援を受けて得られたものです。


S. Matsumoto, A. Ito, High-throughput production of LuAG‑based highly luminescent thick flm scintillators for radiation detection and imaging, Scientific Reports. https://doi.org/10.1038/s41598-022-23839-w

Link to ScienceDirect Topics: hafnium, lutetium, luminescence, luminescent-material

極限的励起状態 第6回研究会 ★ 講演奨励賞・若手奨励賞

2022年6月27日(月)に、応用物理学会 極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ 第6回研究会 兼 第22回次世代先端光科学研究会がオンライン開催されました。

伊藤研究室からは、松本、小菅、山井、出口、任、橋本、中山、山口が参加して、研究成果をオンラインでポスター発表しました。研究発表を評価して頂き、松本が講演奨励賞、山井が若手奨励賞を受賞することができました。研究内容と受賞者の写真を添えた学府や学部のリリースは、次の通りです:山井松本

発表題目は「CVD法による希土類添加Mg2Hf5O12厚膜蛍光体の合成」です。ハフニウムの複酸化物は、実効原子番号が大きく放射線阻止能が高いことから、放射線誘起蛍光体への応用が期待されますが、融点が高いことから、結晶育成や蛍光特性に関する研究は限定的です。中でもマグネシウムハフネートは、不一致溶融化合物であり、単結晶体の育成が困難でありました。山井さんは、化学気相析出 (CVD) 法を用いたマグネシウムハフネート蛍光体の合成に成功し、各種希土類元素を添加したマグネシウムハフネート蛍光体のフォトルミネッセンス特性を報告しました。山井さんの優れた研究成果およびプレゼンテーション能力が高く評価され、今回の受賞となりました。
発表題目は「CVD法により合成したCe3+添加Lu3Al5O12膜のシンチレーション特性」です。原子力発電所における除染現場では、空気中に多量の放射線物質が存在していることから、作業員の安全確保が必要です。中でも、プルトニウムといったα線核種は、吸引すると重大な内部被ばくを起こす恐れがあり、除染環境中のα線線量モニタリングが重要とされてきました。従来のα線検出には、粉末形状のシンチレータが用いられていますが、検出感度と耐久性に課題がありました。粉末シンチレータに代わる材料として、厚膜形状に加工された固体シンチレータが注目されています。しかし、大型結晶として育成されたシンチレータ結晶を薄片へ加工するには、多大なコストが必要となるため、代替の結晶育成プロセスが求められていました。松本さんは、化学気相析出法を利用することで膜状のCe3+添加Lu3Al5O12シンチレータを合成、その厚みがα線の応答特性に及ぼす影響を調査、その優れたシンチレーション特性を報告しました。松本さんの優れた研究成果およびプレゼンテーション能力が高く評価され、今回の受賞となりました。

第19回次世代先端光科学研究会・極限的励起状態 第3回研究会 ★ 講演奨励賞

2021年10月8日(金)に、第19回次世代先端光科学研究会 及び 極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ 第3回研究会がオンライン開催されました。伊藤研からは、三觜と藤江が参加し、研究成果発表を行いました。

研究発表を評価して頂き、藤江が講演奨励賞を受賞することができました。研究内容と受賞者の写真を添えた学府のリリースは、次の通りです:藤江

発表題目は「CVD法によるSrHfO3膜の合成とPLおよびシンチレーション特性評価」です。SrHfO3は、密度が高く、実効原子番号が大きいことから、放射線誘起蛍光体として期待されます。しかし、融点が高いことから、融液成長法による単結晶育成が困難でした。藤江さんは、SrHfO3厚膜蛍光体の化学気相析出 (CVD) 法による高速エピタキシャル成長に成功し、そのフォトルミネッセンス (PL) 特性やシンチレーション特性を報告しました。藤江さんの優れた研究成果およびプレゼンテーション能力が高く評価され、今回の受賞となりました。